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【愛知】就活役立つ「知るカフェ」開店 名大前店 会員登録で飲料無料

2015/04/25

 大学生が無料の飲み物を飲みながら社会人と気軽に交流できるカフェが、名古屋大の東山キャンパス前(名古屋市昭和区)に開店した。運営する飲食業「エンリッション」(京都市)の柿本優祐社長(27)は「本格的な就職活動の前に企業、業界のことを知る場を提供したい」と話している。(広瀬和実)

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 カフェの名称は「知るカフェ」。学生が企業、業界を知るといった意味を込めた。利用者は大学名、学生証番号、学年、学部名をタブレットなどで会員登録。コーヒー、紅茶、ジュースなど飲料は無料で持ち込みも可。インターネット、コンセントの使用も無料。店員は店長以下、学生のアルバイトだ。

 飲料など運営費用は営業で開拓した企業のスポンサー料で賄っている。スポンサー企業は、カフェを使ったランチ交流会や座談会などを随時開き、学生たちと意見交換の機会を提供。企業にとってもPRの場になる。

 カフェ開業は、学生時代に柿本さんが社会人と気軽に職業や業界のことを話せる場がないと感じたのがきっかけ。「一~二年生で企業情報を知る場があれば三、四年生で慌てずに就職活動ができるのでは」と考え、気張らず人が出会えるカフェを発案。大学卒業後、二年間の社会人経験を経て会社を興した。学生が気軽に集えるよう無料サービスにこだわった。

 知るカフェは、二〇一三年十二月に京都市の同志社大前に一号店をオープン。早稲田大前、京都大前と続き名大前は四店目。六月までにさらに六店オープン予定だ。

 名大前店には一日平均百二十人が来店。友人と訪れた南山大三年岩田真梨子さん(20)は「無料の飲み物は何より魅力的。大学近くで気軽に企業の人と出会える場があるのはうれしい」と足を運ぶ。

 一号店では現在四十社がスポンサーとなり、一日平均五社程度が交流イベントを開いているという。現在、名大前店のスポンサー企業は四社だが、柿本さんは「一年間で二十~三十社は集めたい」と目標を掲げている。