2015/04/09
三菱UFJ信託銀行名駅支店の営業嶋崎涼子さん(32)は相続にも立ち会う。その経験から「遺言は書いておいた方が良い」と顧客に勧めるという。
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私たちの仕事はお客さまの資産承継ニーズの発掘から、公証役場で遺言を作成するまで。ある夫婦が立て続けに亡くなった事例があり、遺言を書くことの大切さを再認識しました。
ともに前の連れ合いとの間に子がある再婚同士の夫婦で、奥さんが急に亡くなりました。旦那さんも2カ月ほど後、奥さんの財産の相続手続きを終える前に亡くなったので、大勢の人に相続の権利が移り、面識がない人同士が財産の分け方を協議することになりました。泥沼にはなりませんでしたが、話し合いはピリピリした雰囲気でした。
遺言さえ書いておけば残された家族は争わずに済みます。皆さん「病気になってから」と言いますが、それでは遅いのが実感です。
最近は終活という言葉も一般的になり、遺言の作成を勧めやすくなりました。遺言をつくるには、全財産を明かしてもらわなければなりません。信頼関係なしにはできない作業で、何度も足を運び、用件の話ばかりでなく、雑談や家族の話を聞くようにしています。何回通っても心を開いてくれない人も。そこをどうこじ開けるかを考えるのが営業の楽しみでもあります。
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