2015/02/22
新幹線の車内販売で驚異的な記録を持つ“カリスマ販売員”として知られる斎藤泉さん(41)が21日、名古屋市昭和区駒方町の法音寺で開かれた社会福祉法人昭徳会主催の福祉セミナーで講演し、人の心をつかむ販売のこつを語った。
斎藤さんは短大生だった1992年、山形新幹線開業に伴う車内販売アルバイトの募集に応じ、販売員になった。出身地の東京から出たことがなく、初めは「山形のスキー場に行ける」という軽い気持ちだった。さまざまな乗客との接客が楽しめ、工夫次第で売り上げが伸びる販売の仕事にのめり込んだ。
乗客の表情や動き、荷物などを瞬時に見極め、声の掛け方を工夫することで、東京-山形間に平均的な販売員の3倍以上となる26万円の売り上げを記録したことや、乗客数の半数に駅弁を販売したことも。23年たった現在もパートで販売員を続けており、3人の男児を育てる母親でもある。
セミナーでは、目で見るだけでなく、五感を意識して後ろにいる乗客の動きまでもつかみ取ることや、その日の天候などから乗客のニーズを予測し、販売方法の修正や反省を毎日繰り返すことを自身のルールとしていることを解説した。
「相手の心地良さを追求するためにできることを考えに考え、向上心を持ち続けることが大切。お客さまとの出会いは一瞬だが、その一瞬を楽しまないともったいない」と語った。(中尾吟)
転職・求人情報検索(名古屋市・愛知県・岐阜県・三重県)はトップから