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【三重】障害者雇用率が改善 

2014/11/12

三重県内1.79% 昨年最下位から0.19ポイント増

 2013年に全国最下位だった三重県内企業の障害者雇用率が、14年は改善される見通しになった。三重労働局の川口達三局長が11日、県庁で開かれた「県障がい者雇用推進協議会」で今年の速報値を報告した。法定雇用率(2%)には達しないものの、川口局長によれば全国ワーストだった昨年の1・60%から、今年は0・19ポイント増の1・79%に上昇したという。

 6月1日時点の数値で、報告義務がある従業員五十人以上の事業所が対象。昨年の障害者雇用率は全国平均の1・76%にも届かなかった。

 川口局長は改善の要因に関して「昨年の数字が悪かったので、県内の皆さんに相当、頑張ってもらった」と話した。全国の順位を含めた数値は11月下旬に正式発表される見通し。

 協議会は鈴木英敬知事が会長を務め、行政機関や経済・労働・障害者団体などで構成。鈴木知事はあいさつで「県民総参加で着実に障害者雇用を進めたい」と呼び掛けた。

 この日の会合では意見交換があり、障害者と企業、住民の交流を目指して12月24日に開業する「ステップアップカフェ『Cotti菜(こっちな)』」に関して「モデル企業を発信する場に」「運営事業者任せにせず、まちの公民館のような使い方をすべきだ」「市場原理の中で打ち勝てる施設を」との意見が上がった。

 また、事務局の県は会合で今後の取り組み方針を報告。企業間の情報交換や協力を支援する「県障がい者雇用推進企業ネットワーク」(仮称)の構築と、個人単位による応援団「すてっぷあっぷ隊」の発足を挙げた。(相馬敬)