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【地域経済】職場発泣き笑い(12)「秘密の隠れ家」発見

2014/10/17

 お気に入りである洋式の温水洗浄便座が少ないため、社内のトイレを転々としている中部電力のノリさん(47)。利用する社員が少ない「穴場」を探すなど、自衛策も万全だ。

 私が支店にいたころ、ワンフロアにだいたい洋式が2つ程度あり、争奪戦になることはまずありませんでした。本店は社員数に比べて洋式が明らかに足りない。私のような「トイレ難民」が出やすい環境なのです。

 「和式を洋式に替えてほしい」という希望は、多くの男性社員が持っています。でも、電気料金の値上げを利用者の皆さまにお願いしましたし、全社でギリギリの経営効率化をやっています。社員の福利厚生が後回しになるのは仕方がないと思います。洋式が行き渡るのは将来の目標です。

 だから自分の身は自分で守らないといけない。10階の食堂の片隅にトイレがあるのですが、昼食時以外はほとんど誰も寄りつかないんです。このことを発見したときは「これだ」と思いましたね。私の「秘密の隠れ家」ですよ。

 こんな苦労をしているから、お目当ての洋式に座れたときの優越感は格別です。他の人が来て、使用中と分かって立ち去る足音が聞こえると「勝った」と思いますね。彼らのために、早く出ようなんて気はさらさらない。15~20分はかけます。明日はわが身なんですけど、これは男性社員同士の戦いなんです。