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【地域経済】女性管理職 目指せ3倍 豊田自動織機 20年75人へ

2014/10/17

 豊田自動織機(愛知県刈谷市)は、女性管理職の人数を2020年までに3倍に増やす目標を決めた。現在、25人いる課長級以上の女性管理職を75人にすることを目指す。トヨタ自動車グループでは、トヨタやデンソーも現行の3倍を目標に掲げており、全国的に女性幹部比率が低い愛知県のモノづくり産業でも、女性登用の流れが加速しそうだ。(太田鉄弥)

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 豊田織機の課長級以上の管理職2154人のうち、女性は1・2%にとどまる。同社はこれまでも、夫の転勤などの事情で退職した社員を再雇用するなど支援策を導入し、女性管理職は10年前の04(6人)よりは増えている。経済界全体で自主目標を掲げる動きが広まっていることを受けて、さらに今の3倍増を目指すことにした。今後、幹部育成のための支援策を具体的に検討していく。

 トヨタに代表される自動車産業は、もともと女性学生が少ない工学部系出身者が多い。このため全社員の9割ほどが男性という「男社会」で、女性管理職は1%前後しかいない。一方、小型車や軽自動車など女性層に人気が高い車の売れ行きが伸び、女性の視点での車づくりが求められるようになっている。

 トヨタグループでは、技術系の女性社員「リケジョ」の採用も積極化する動きがある。豊田織機も、今春入社の技術系総合職の女性は4人だったが、15年春入社は11人が内定しているという。