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【愛知】イクメン県職員まだまだ…愛知 育休取得1.6%

2014/10/16

 育児に積極的な男性「イクメン」を増やそうと民間事業者への働き掛けにも熱心な愛知県庁で、男性職員の育児休業(育休)取得率が2013年度1・6%と、全国の民間平均を下回ったことが分かった。三重県は13・0%、岐阜県は2・4%だった。

 育休取得率は、子どもが生まれた職員の中で、その年度内に育休を取得した人の割合。厚生労働省の13年度雇用均等基本調査によると、全国の民間事業所における男性の育休取得率は2・0%(前年度比0・1ポイント増)。人事院によると、男性国家公務員の育休取得率は13年度4・6%(同0・9ポイント増)に上がっている。

 一方の愛知県。県警と県教委を除く県職員の中で13年度に権利を得た男性のうち実際に取得したのは3人で、育休取得率は12年度から0・9ポイント下がった。08、09、11の各年度は誰も取得しなかった。

 県は05年策定の行動計画で、女性職員の育休取得率の目標を99%とする一方、男性職員の目標は、より取りやすいとされる有給休暇なども含めた「育児に係る休暇等の取得率」として70%と定めるだけだ。

 厚労省出身の吉本明子副知事は13年に就任し、県庁内の「あいち女性の活躍促進プロジェクトチーム」でリーダーを務めている。男性職員の設定目標が女性とは大きく違っている現状を問題視しており、「男女の古典的な役割分担意識があるとすれば、男性の育休が進みにくい」と意識改革の必要性を認める。

 男性の育休取得率が13・0%と際だって高い三重県は05年度から段階的に目標を定め、仕事の連携体制を整えるなど向上策に取り組んだ結果、05~08年度の平均3・7%から飛躍的に伸ばしてきた。

 14年度からは、仕事と家庭の両立を支援する姿勢を重視した管理職の配置を始めている。