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【地域経済】職場発泣き笑い(2)/一般職に泣き寝入り

2014/09/03

 「出産してもやる気はある。偏見がある人に理解してもらいたい」。名古屋市のゼネコンに勤める30代女性のモモさんは2009年4月、こんな思いで職場復帰するが…。

 ◇ ◇ ◇

 復職願を出しに行くと人事部の幹部から「どこに戻りたい?」と聞かれたんです。産休・育休から復帰するのは私が初めてでした。「元いた設計部門です」と伝えると「それなら給料が高いから、一般職にしなさい」と言われました。

 私は、総合職のまま職場復帰し、少しだけ給料は安くなる分早く帰宅できる他社の制度を知っていました。そのことを人事担当者にも説明したんです。でも、その担当者は「そんなこと言うならその会社に行けばいい」と耳を貸そうとしません。

 元の部署の上司とも相談したのですが「紙切れ1枚のことだから、出しておけ」という感じ。その時は悔し涙が出ました。結局、一般職にしてほしいという願いをこちらから申し出る形で提出しました。給料は、4割も減りました。

 出産前に担当していた大型施設の設計はさせてもらえず、マンションのリフォームなどに切り替わりました。座る位置も電話取りみたいな場所になっていて。「おまえなんか、いなくたって仕事は回る」とか「スーパーのレジ打ちじゃだめなの?」なんて言葉も。プライドが傷つけられ、やる気がくじかれました。