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【社会】女性進出、遅れる中部・・・

2014/08/28

社長の割合 愛知46位、岐阜最下位

 女性社長の割合が中部地方で際立って低いことが、帝国データバンク名古屋支店が27日、発表した調査で明らかになった。全国最低の岐阜県をはじめ、愛知、長野、静岡、滋賀の各県がワースト5を占めた。調査では「地域性や企業風土が保守的という側面がうかがわれる」と指摘された。

 調査結果によると、女性社長の割合が全国平均で7.42%なのに対し、岐阜県は社長1万7564人のうち女性が865人で4.92%。社長数で全国3位の愛知県も6万3615人中、女性は3613人の5.68%にとどまり、東京都(8.09%)、大阪府(7.22%)に水をあけられた。

 愛知県の女性社長の6割以上は美容業と化粧品小売業。帝国データ担当者は「岐阜と愛知は製造業や建設業が多く、それらの業種では女性が社長になりにくい」と分析している。

 他の中部各県も三重が7.37%と全国平均に迫っている程度で、いずれも下位。トップは青森県の9.9%で、沖縄、佐賀の両県が続いた。

 今年6月にも日本政策投資銀行東海支店が、中部では女性管理職の比率が低いとするリポートを発表しており、この地域の女性進出の出遅れぶりが各種調査で浮き彫りにされている。

 調査は今年6月末時点の帝国データバンク信用調査報告書などから、株式会社と有限会社を分析、集計した。