帝国データバンクは７日、全国の社長の中で女性が占める比率が７・４％だったとの分析結果を発表した。同社が保有する全国の株式会社と有限会社のデータを基に、１１７万５５０５人分を調べた。同社が全国レベルで分析したのは初めて。

　女性社長が占める比率を業種別に見ると、最も高いのは美容業（３５・１％）だった。化粧品小売り（３４・４％）や老人福祉事業（２９・９％）、婦人・子供服小売り（２３・９％）が続き、女性らしさを経営に生かせる業種が並んだ。

　就任した経緯は「同族継承」が５０・９％と過半数だった。妻が夫の事業を引き継ぐ例が多いとみられる。「創業」は３４・７％、「内部昇格」は７・９％にとどまった。

　安倍政権は「２０２０年に指導的地位に占める女性の割合を３０％にする」との目標を掲げている。帝国データは「政府が、出産や子育てに伴って女性が離職するのを防ぐなどの対策を進めないと、女性社長は増えないだろう」と指摘した。