2014/03/24
共同通信社は23日、主要106社を対象にした2015年度(15年4月~16年3月)入社の新卒採用計画のアンケート結果をまとめた。14年度実績(見込み)と比べ「増加」は24社(23%)で、前年調査(18%)から拡大した。海外事業や新規分野の強化を目指す企業に積極的な姿勢が目立った。「減少」は12社(11%)と前回(19%)から縮小した。就職戦線には明るさが出始めた。
安倍政権の経済政策「アベノミクス」に関しては、採用計画に「影響はない」が八十九社(84%)に達した。政策効果は限定的といえる。
最も多かったのは「14年度並み」で39社(37%)が回答。計画を「未定」(非公表を含む)としている企業も31社(29%)あった。企業は採用計画を中長期的な視点で決める傾向が強く、慎重な姿勢を崩していない割合も依然大きい。安倍政権が進める法人税の実効税率引き下げの検討なども、採用の上積みにはつながらないとの意見が多かった。
採用数の増加では、業績好調な日産自動車やパナソニックのほか、みずほフィナンシャルグループやりそなグループなど金融業が目立った。競争が激化している小売りも採用意欲が強く、ファーストリテイリンググループは約2・4倍の1000人とした。経営再建に一定のめどがついたシャープは、大卒以外を含めて約3倍の300人。日本水産は採用を復活し高卒を含め30人を確保する。
選考で重視する点(2つまで回答可)では「行動力・積極性」が76社(72%)で最多。次いで「人柄・責任感」が45社(42%)、「語学力・コミュニケーション能力」が32社(30%)と続いた。
1年間に複数回の採用活動を行う「通年採用」は、57社(54%)が「導入済み」だった。外国人を含め、幅広い人材を集める意向がうかがえた。
アンケートは2月24日から3月13日に実施した。
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